雑煮は白味噌と焼き餅

我が家には元旦の8:00にダイニングに集合するというルールがある。必ずお正月の初めのおせちとお雑煮を家族揃って食べないといけない。12月30日は家の大掃除、31日は母のおせちを手伝うことも毎年の決まりである。昼間から家中におせちの匂いが漂う。

小さい頃はおせちが苦手で31日が一年の中でも嫌いな日の一つだった私に母がおせちに唐揚げを入れてくれるようになって未だに我が家のおせちには唐揚げが入っている。おせちを美味しく感じるようになった頃からお正月が好きになった気がする。ちょうど初めて小さい頃から毎年行く宿で朝食の後コーヒーが出てきた時のように少し大人になったような気がした。

元旦のお昼はだいたいおせちと野菜山盛りの袋麺ラーメンを食べて、夜はカニ鍋を格付け番組を観ながら食べる。私はあの番組が苦手で、何も「安くても美味しいものは美味しい!」みたいな考えではなくて、番組中に何度も緊張して安心してを繰り返しかなり疲れる。どうやら人の緊張を観るのが苦手で、未だに大学に入学した頃新入学部生の前で学生フォーミュラの宣伝を震えた声でしたお姉さんの顔を思い出したり、中学生の頃歌のテストで泣き始めた子のことを思い出すくらい他人の緊張が苦手である。そんな苦手な番組も去年は卒業制作で今年は海外で見られない訳だが、今年も元旦の朝食の机には私のお箸が用意されているらしく最近死んだみたいになるから是非辞めてほしい。

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このお箸は毎年父親が筆で家族全員の名前を書いて用意する。元旦の朝食のルールやこのお箸をみると世代を感じるけれど、年賀状を今でも送りたいと思うあたり血は争えないし面倒な文化をきっちりできる家庭に生まれて良かったと思う。海外にきてからそういったジャパニーズカルチャーの素晴らしさをより感じるようになったし、何も自分の国のことを知らないことに気付かされた。兎にも角にも来年の元旦の8時には家に居たいものです。


改めてあけましておめでとうございます。

今年も宜しくお願い致します。

本厄の年男でした。